こんにちは。セミリタイア投資家ののぶたです。投資歴は10年以上です。
今回は、J.フロントリテイリング(3086)の株価が適正かの判断と、J.フロントリテイリング株で勝つ戦略を紹介します。
という人におすすめの内容となっています。
目次
J.フロントリテイリングの企業分析
J.フロントリテイリング株価
画像引用元:yahoo!ファイナンス
2020年初頭の新型コロナウイルスの脅威が広まるにつれて世界的な株安が引き起こされましたが、特に影響を受けたのが同社に代表される「インバウンド銘柄」でした。
インバウンド銘柄とは、来日外国人の増減が、企業の売り上げに直結する銘柄を言います。
業績推移一覧
2019年2月 (連結) |
2018年2月 (連結) |
2017年2月 (連結) |
|
---|---|---|---|
売上高 | 459,840 | 469,915 | 452,505 |
営業利益 | 40,891 | 49,546 | 41,727 |
経常利益 | 42,126 | 48,271 | 42,608 |
純資産 | 468,485 | 450,887 | 421,444 |
ROE | 6.77% | 7.46% | 7.19% |
一株当り配当金 | 35.00 | 35.00 | 28.00 |
※百万単位(円)
売上減、営業利益も-17.46%減っているのが気になります。
パルコ2店舗閉店(宇都宮、熊本)の影響が大きいようです。
J.フロントリテイリングのM&A
J.フロントリテイリングは、2007年に大丸と松坂屋が経営統合してできたグループです。
2011年にはソニープラザを運営するスタイリングライフHDを買収し、2012年にはパルコを買収しました。
積極的な買収戦略によって事業を拡大していて、現在百貨店業界売上第2位です。
J.フロントリテイリングの「アーバンドミナント戦略」
j.フロントリテイリングは、「アーバンドミナント戦略」を打ち出しています。
これは、同社が所有する好立地不動産を活用して、都市部で街づくりするということです。
具体的には、2017年、松坂屋銀座店跡地に複合型照合施設「GINZA SIX」を、松坂屋上野店跡地に高層複合ビル「上野フロンティアタワー」を開業しました。
GINZA SIXは商業施設、オフィス、観光拠点、能楽堂などを有していて、従来の百貨店の形態を大きく変化させたものとなっています。
上野フロンティアタワーは、地下1階が松坂屋上野店、1~6階がPARCO、7~10階がTOHOシネマズ、11~22階をオフィスフロアとして、社長曰く「商業施設同士の強みを生かしたシナジーを作り出す」つくりです。
これら施設は、不動産事業として位置づけられており、「脱百貨店」を強くアピールする象徴となっています。
実際不動産事業は好調で、売上収益は26.6%増の169.9億円、営業利益は12.9%増の46.6億円となりました。
J.フロントリテイリングの海外展開
J.フロントリテイリングは海外展開は全く行っていません。国内に活路を見出そうとしています。
J.フロントリテイリングの投資指標 20/02期(連)
予想PER |
13.65倍 |
予想EPS |
98.6 |
---|---|---|---|
実績PBR |
0.86倍 |
実績BPS |
1,557.03 |
予想配当利 |
2.67% |
予想1株配当 |
36 |
J.フロントリテイリング株は適正か?
百貨店事業は減収減益で厳しい状況です。不動産事業は好調で増収増益です。
百貨店事業に関しては厳しい状況ですが、昨今のインバウンド需要の高まりは追い風になっています。
ただし「インバウンドは面で来るのではなく点で来る(ホリエモン)」ので、うまく捉えることができなければ空振りに終わってしまいそうです。
不動産事業は同社の掲げる「アーバンドミナント戦略」が一定の効果を上げていると言っていいでしょう。
「デパートはオワコン」というイメージのためか、百貨店業界は投資家から人気がなく、PBRは軒並み1倍割れと、安値で放置される傾向にあります。
J.フロントリテイリング株は「割安」とします。
株価下落サイクルを利用した投資法とは
株価サイクルを利用した優待先回り投資
J.フロントリテイリングの株主優待は、大丸松坂屋で10%割引が受けられる優待カードにパルコの割引券がついて、優待銘柄として人気です。
このため、2月末、8月末の権利日に向かって株価が上昇し、権利日後に株価が下落するというサイクルがあります。
次の表は、過去20年間、J.フロントリテイリング株を権利日「翌月」に買い付け、権利日「前」に売ることを繰り返した時のシミュレーション結果です。
トレード数 | 勝ち数 | 負け数 | 勝率 | 期待値 |
25 | 11 | 14 | 44% | 3.42% |
1銘柄だと20年分でも少ないサンプルしか集まりません。参考までに他の人気優待銘柄も含めたデータを載せておきます。
トレード数 | 勝ち数 | 負け数 | 勝率 | 期待値 |
1289 | 809 | 480 | 62.76% | 8.17% |
この戦略は、優待先回り投資法と言って、イベント投資家の夕凪氏が公開したものに、私の長年の研究を合わせて利益を最大化したものです。
別記事では、この方法をさらに詳しく解説していますのでよろしければご覧下さい。

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